日本草地学会誌
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メタン発酵処理がエゾノギシギシ(Rumex obtusifolius L.)種子の生存率に及ぼす影響
木村 義彰梅津 一孝高畑 英彦
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1994 年 40 巻 2 号 p. 165-170

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抄録

本研究は乳牛糞尿スラリーをメタン発酵処理した場合のスラリー中のエゾノギシギシ種子の生存率を明らかにすることを目的とし,発酵温度と同温度の嫌気的環境下での温度処理を行った場合との比較を行った。1.35℃で温度処理を行った場合,死滅種子の比率は,滞留日数20日で25.8%であった。42.5℃では滞留日数15日で100%が死滅種子となった。2.メタン発酵処理を行った場合,35℃の滞留日数20日で死滅種子の比率は34,0%であった。42.5℃では滞留日数10日で死滅種子が100%となった。3.メタン発酵処理と温度処理を比較すると35,42.5℃ともにメタン発酵処理の方が種子の生存率を低下させる効果が大きく,42.5℃,滞留日数10日では種子を完全に死滅させることが明かとなった。

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© 1994 著者
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