2019 年 34 巻 1 号 p. 17-20
〔目的〕等尺性膝伸展筋力が最大歩行速度に及ぼす影響を明らかにすることである.〔対象と方法〕65歳以上85歳以下の高齢入院男性患者138例とした.等尺性膝伸展筋力により対象者を5群に分類し,各群の最大歩行速度,歩幅,歩行率を算出した.〔結果〕低い筋力区分ほど最大歩行速度,歩幅,歩行率は低値を示した.0.50 kgf/kg以上の筋力区分では最大歩行速度に有意差を認めなかった.一方,0.50 kgf/kg未満ではすべての群間で有意差が認められた.〔結語〕等尺性膝伸展筋力が0.50 kgf/kgを下回る場合,最大歩行速度は制限される.