3週齢のブロイラーに日本茶葉を7週間与え,成長,飼料摂取量,血清成分,産肉量,内臓重,肉色調および肉成分に及ぼす影響について検討した。配合飼料中に粉末状にした日本茶葉を0, 1.0, 2.5ならびに5.0%添加混合した。
10週齢の体重は日本茶葉の用量に依存して低くなった。飼料摂取量と体重増は同様な傾向を示し,日本茶葉の摂取量が高くなるにしたがって減少した。飼料要求率は対照区と茶葉5.0%区の間に0.61の差を生じた。胸肉•もも肉•ささみを合計した正肉三品歩留(屠体重に対する正肉三品の割合)において,茶葉5.O%区は他の区に対して有意に小さくなった。
腹腔内脂肪率も同様に茶葉の添加量が増えるにしたがい小さくなった。ブロイラーの腹腔内脂肪と体重との問には正の相関関係(r=0.78)が確認された。胸肉色調の赤色度(a値),黄色度(b値)ともも肉色調の赤色度(a値)は茶葉の添加量にしたがい高くなった。
本実験の結果から,日本茶葉の給与はブロイラーの成長を抑制するが,それ以.ヒに腹腔内脂肪の蓄積を抑制し,同時に肉色調を高めることが認められた。