2009 年 29 巻 7 号 p. 824-828
帯状疱疹による痛みに対して, 知覚・痛覚定量分析装置「Pain Vision®」を用いて治療前後での痛みの評価を行った. 18症例の帯状疱疹ならびに帯状疱疹後神経痛患者を対象とし, visual analogue scale (VAS) と「Pain Vision®」で測定されるpain degreeの変化を治療前後で検討した. 治療によりVASとpain degreeはそれぞれ減少し, 治療前後で有意差を認めた. しかし, VASとpain degreeに相関関係は認めなかった. 以上より, 「Pain Vision®」による痛みの評価は, VASとの相関性は認めなかったが治療効果の指標となる可能性が示唆された.