土木学会論文集
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免震層による矩形断面トンネルの横断方向に対する免震効果
嶋村 貞夫河西 寛春海 正和
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1999 年 1999 巻 626 号 p. 27-36

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抄録

矩形断面トンネルについて, 柔らかい免震層をトンネルと地盤との間に設けた場合と地表面からトンネルの両側に鉛直壁状に設置した場合のトンネル横断方向に対する免震効果を, 免震層の材料定数と配置箇所および地盤条件をパラメータとした2次元FEMによる地盤慣性力に基づく応答変位法解析により検討した. 免震層は, 周面せん断力の影響を効果的に抑制する働きがあり, トンネル全周に設置した場合ではそのせん断弾性係数を地盤の1/100~1/1000程度にすると, 地震時増分断面力を1/2以下に低減させ得ることが判明した. また, トンネルの側壁から1.0mの位置に地表面から20mの深さまで, 厚さ10cmの免震層を設けた場合は6~7割に, 厚さ30cmの免震層を設けた場合は4~5割に減少することが判明した.

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