日本臨床外科学会雑誌
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15歳男児大腸癌の1例
安岡 利恵熊野 達也森田 修司満尾 学小田 俊彦川端 健二門谷 洋一
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キーワード: 小児, 大腸癌
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2005 年 66 巻 1 号 p. 129-134

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抄録

急性腹症で発症した小児大腸癌の1例を経験したので,本邦における小児大腸癌の検討と併せ報告する.症例は15歳,男児.腹痛,嘔吐,発熱を主訴に来院. CT上,多量の腹水とfree air認めたため,消化管穿孔による汎発性腹膜炎との診断の下,緊急手術施行.術中所見で直腸癌穿孔に伴う癌性腹膜炎と診断し, Hartmann手術を施行した. Rsの全周性びまん浸潤型腫瘍の組織学的所見は, mucinous carcinoma, se, n(+), ly1, v1, H0, P3, M0, stage IVであった.術後10日目より化学療法(5FU/leucovorin)を開始するも,癌性腹膜炎は進行し,術後157日目永眠.小児大腸癌は予後不良であり,小児であっても大腸悪性腫瘍の存在を念頭に置き精査し,早期発見・治癒切除に努めることが重要であると考える.

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