日本栄養・食糧学会誌
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うま味を利用した減塩料理の提案とその官能評価
石田 眞弓手塚 宏幸長谷川 智美曹 利麗今田 敏文木村 英一郎松本 英希河野 るみ子新井 平伊
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2011 年 64 巻 5 号 p. 305-311

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抄録

食塩の過剰摂取は血圧上昇の一因であり, 脳卒中や心臓疾患の原因と考えられている。近年, これら疾病の予防や病態の改善を目的とする減塩食の必要性が高まっているが, 料理中の食塩を減らすと味がもの足りなくなり, 病院給食では入院患者の摂食量低下による栄養摂取量の不足が問題となる。我々は, ナトリウム (Na) を含まないうま味物質であるグルタミン酸マグネシウム (MDG) を用い, おいしさを維持した減塩料理の提供を試みた。通常の病院給食として供食している通常料理, Na量を減らした減塩料理とMDGを用いたうま味添加減塩料理の3通りの料理についての官能特性を比較した。その結果, 減塩料理は通常料理に比べて全ての項目で低値を示し, うま味添加減塩料理では顕著に改善した。この結果から, 通常料理を減塩する際にうま味を呈するMDGを用いても料理のおいしさを損なうことなく, Na摂取量を減らす有効な方法であると考えられる。

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© 2011 公益社団法人 日本栄養・食糧学会
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