2001 年 52 巻 4-5 号 p. 189-197
有珠火山2000年噴火に伴う降灰域は,地上調査では完全に追跡できない地域の降灰域も含めて, ASTERによって取得された画像に黒い帯として鮮明に捉えられた.ASTERのバンド3の反射率が0.6以下の地域は8g/m2以上の降灰域とほぼ一致した.現地で採取した火山灰資料について,可視~短波長赤外域における水分を制御した反射スペクトル測定を実施した.その結果,火山灰の反射スペクトル測定を基に構築された火山灰反射モデルを用いて反射率の低下から雪原に堆積した火山灰量を推定できる可能性を示した.